P2Pによるインターネットノードの階層的クラスタリング
提供: Research
研究の概要
インターネットに接続されたコンピュータを,ネットワーク的な距離に基づいてグループ化(クラスタリング) することができると,様々なネットワークアプリケーションで有用です. このため,我々のグループではインターネット上のノード集合をP2P方式を用いて階層的にクラスタリ ングする手法を研究しています.
我々の提案している手法は,インターネットの構造に関する外部からの情報(例えばBGPルータからの情報のような)を必要とせず, ノード間の距離さえ測定できればクラスタリング可能であるため,実用性が高いと考えています. またシミュレーション実験によって,信頼性・スケーラビリティが高いこと,妥当なクラスタリング結果が得られることを確認しています.
クラスタリングの例
乱数で生成したトポロジ(ノード数100)上で,開発したシミュレータを用いてクラスタリングを行った例です. 最初の画像は最上位階層でのクラスタ,次の画像はその下の階層でのクラスタリングを示しています.
発表リスト
- 上田達也, 安倍広多, 石橋勇人, 松浦敏雄. P2P手法によるインターネットノードの階層的クラスタリング. 情報処理学会論文誌, Vol. 47, No. 4, pp. 1063--1076, (2006-4).
- 上田達也, 安倍広多, 石橋勇人, 松浦敏雄. P2Pによるインターネットノードの階層的クラスタリング手法の評価. マルチメディア,分散,協調とモバイル(DICOMO2005)シンポジウム論文集, pp. 77--80, (2005-9).
- 上田達也, 安倍広多, 石橋勇人, 松浦敏雄. P2Pによるインターネットノードの階層的クラスタリング手法の提案. 情報処理学会分散システム運用技術研報 2004-DSM-35, pp. 59--64, (2004-9).